Facebookのリールをアップロードしようとして「投稿に失敗しました」と表示されて焦っていませんか?本記事では動画仕様オーバー、権限不足、システム障害など四つの原因を体系化し、スマホ・PC別に今すぐ試せる対処手順を解説します。読めばリール投稿を再開し、集客チャンスを逃さない方法が一目でわかります。さらに著作権チェックや企業アカウント設定まで網羅したチェックリスト付き。これ一つで原因特定から再発防止まで安心対応。
リール投稿できない主な4つの原因カテゴリ
Facebookリールがアップロード途中で止まる、完了後に「処理中で失敗しました」と表示される――そんなトラブルは大きく分けて〈動画仕様オーバー〉〈コミュニティ規定違反〉〈アプリ権限・ストレージ不足〉〈システム障害/ネットワーク不安定〉の4系統に集約できます。
まず動画の長さ・ファイルサイズ・エンコード規格がリールの上限を超えていないかを確認し、次に著作権楽曲やガイドライン違反が検知されていないかをチェック。
端末側ではストレージ残量不足やカメラ・マイク権限オフがアップロード失敗を招くことが多く、最後にMeta側サーバ障害やDNSの不調を切り分ける流れが最短復旧ルートになります。下表は各カテゴリの典型的な症状と初動対応を整理したものです。
原因 | 主な症状 | 初期対応 |
---|---|---|
動画仕様 | 「ファイル形式が無効」などのエラー | 長さ・解像度・フォーマットを再エンコード |
規定違反 | アップロード完了後に非公開化 | ガイドライン確認→問題箇所を修正 |
権限・容量 | 投稿ボタンがグレーアウト | ストレージ確保・カメラ権限を付与 |
障害・回線 | 0%のまま進捗停止 | Meta Status確認・DNS変更 |
- 複数の要因が絡む場合もあるため、上から順にチェックすると原因特定がスムーズです。
- スマホとPCの両方で同じエラーが出る場合はシステム障害の可能性が高いです。
動画仕様オーバー(尺・サイズ・形式)
リールは最大90秒/サイズ4GB以下/縦横比9:16(1080×1920推奨)という制限があります。まず編集アプリで書き出した動画がこれらの上限を超えていないか確認してください。
特に4K撮影や60fpsで書き出した動画はファイルサイズが大きく、アップロード途中でタイムアウトを引き起こすことがあります。またiPhoneのHDR動画(HEVC 10bit)はエラー表示なく失敗するケースが報告されているため、H.264/AACに再エンコードするのが安全策です。
- Premiere Rush などで〈書き出し→1080p・29.97fps・10Mbps〉に設定→サイズを1GB以内に抑制
- 秒数が91秒を超えると強制的に投稿オプションが外れリール扱いにならないため、編集段階で意識してカット
- 容量オーバー対策→VBR(可変ビットレート)を使用し、ピークビットレートを15Mbps以下に設定
- Android端末では拡張子「.mp4」に統一し、.movや.ProRes形式はオンラインコンバーターで変換
音声を含まない動画でもAACの無音トラックを入れておくと、再エンコード時の互換性エラーを減らせます。
項目 | 推奨値 | 確認ツール |
---|---|---|
解像度 | 1080×1920px | MediaInfo/VLC |
フレームレート | 24〜30fps | 編集アプリのプロパティ |
ビットレート | 5〜10Mbps | HandBrake設定 |
コミュニティ規定違反による一時ブロック
リールは短尺ながら拡散力が高いため、著作権侵害やセンシティブ表現が検知されると自動的に公開制限が掛かります。アップロード後すぐに再生回数が0のまま止まり「ポリシー違反で公開範囲が変更されました」という通知が来る場合は、コミュニティ規定違反が原因です。
- サポートInbox→〈ポリシー違反〉を開き、違反理由(音楽著作権・暴力的描写など)を確認
- 商用利用は事前に「音楽ライブラリ」または「Sound Collection」からライセンス済み楽曲を使用
- 医療・金融など規制業種は「事前承認申請」を行い、リール初回投稿の際は限定公開で審査を受けると安全
- 誤検知の場合は「レビューをリクエスト」→動画の使用許諾証明書やオリジナル撮影である旨を添付
違反削除を繰り返すとアカウント全体のリーチが制限(Shadow Ban)される恐れがあります。ガイドラインを熟読し、疑わしい要素は事前にカットしましょう。
違反タイプ | 主な例 | 対処 |
---|---|---|
著作権 | 市販曲フル尺使用 | ライブラリ楽曲に差し替え |
暴力描写 | 事故現場・流血 | モザイクまたは削除 |
誤情報 | 医療デマ | 信頼情報を引用・訂正 |
アプリ権限・ストレージ不足
スマホのストレージ残量が数百MB以下になると、エンコード一時ファイルを確保できずアップロードが中断します。またカメラ・マイク・写真アクセス権限がオフのままだと、投稿ボタンがグレーアウトすることもあるため、まず端末設定を確認しましょう。
- ストレージ確認: iOS →〈設定→一般→iPhoneストレージ〉/Android →〈設定→ストレージ〉で空き容量を2GB以上確保
- 不要アプリ・キャッシュを削除し、クラウドバックアップでメディアを移動
- 権限確認: 〈設定→プライバシー→カメラ/写真〉でFacebookをON
- Android 14以降は「メディアアクセス権」を動画ごとに許可する仕様に変更→アップロード画面で個別にOKを選択
ストレージ残量が足りない状態で投稿を繰り返すと、一時ファイルが断片化しアプリがクラッシュしやすくなります。月1回のキャッシュ整理を推奨します。
チェック項目 | 目安 | 対処 |
---|---|---|
空き容量 | 2GB以上 | 不要動画・写真をクラウド移動 |
キャッシュ | 500MB以下 | 設定→アプリ→Facebook→キャッシュ削除 |
権限 | カメラ・マイク・写真=ON | 端末設定で許可 |
システム障害・ネットワーク不安定
Meta側サーバ障害やDNS不調の場合、アップロード進捗が0%から動かない、あるいは99%で止まる現象が起きます。まずはmetastatus.comで「Video Upload」「Reels Processing」が赤色になっていないかチェックし、障害が確認できたら復旧まで待機するのが最も確実です。障害が出ていない場合は回線側の問題を切り分けます。
- Wi-Fi→モバイルデータに切替/逆パターンを試し、速度テストで10Mbps以上出ているか確認
- ルーター再起動後にDNSを1.1.1.1または8.8.8.8へ変更し、名前解決エラーを排除
- 公共Wi-Fiはポート制限でアップロード不可の場合が多い→VPNをオフにし、自宅回線でテスト
- PCブラウザではシークレットウィンドウ+広告ブロッカーOFFでアップロードを再試行
障害情報が緑に戻った直後は復旧処理で混雑し、失敗が続くことがあります。30分〜1時間空けて再アップロードすると成功率が上がります。
確認項目 | 推奨アクション |
---|---|
Meta Status | 赤→復旧待ち、緑→回線・端末側対処 |
通信速度 | 10Mbps未満→回線切替/ルーター再起動 |
DNS | ISP DNS→1.1.1.1/8.8.8.8へ一時変更 |
ブラウザ開発者ツールでNetworkタブを開き、upload.facebook.comに対して「ERR_CONNECTION_RESET」が連発している場合はISPの通信制限が疑われます。深夜帯に再試行するか、モバイルデータを利用して問題を回避してください。
投稿前に確認すべき設定チェックリスト
投稿が失敗してから原因を探すのは時間のロスです。リール用動画を作成したらアップロード前に「仕様」「権利」「公開条件」の3レイヤーをチェックする仕組みを整えましょう。
まず動画ファイルは解像度・ビットレート・サイズがリール上限内かをメタデータで確認します。次に使用楽曲や映像素材が著作権フリーか、商用利用の場合は申請完了メールを受信しているかを確認し、違反で公開停止になるリスクを排除します。
最後に企業アカウントでは公開範囲・年齢制限・国別制限が適切かを確認しないと、視聴可能なユーザーが極端に減ることがあります。下記h3で具体的な最適値や申請手順を示すので、テンプレート化してチーム全員で共有してください。
アップロード解像度・ビットレートの最適値
高画質を保ちつつエラーを避けるには、Facebook公式推奨に基づいた「1080×1920px・30fps・ビットレート10Mbps前後」が最適です。4Kや60fpsも受け付けますが、アップロードに時間がかかり失敗率が上がるため、まずはフルHDで安定運用しましょう。
- 書き出し設定例(Premiere Pro)→プリセット:H.264 高品質1080p、VBR 1パス、目標8Mbps、最大12Mbps
- スマホ撮影の場合→設定で「フルHD 30fps」に固定し、動画編集アプリでビットレートを下げずに書き出し
- ファイルサイズ目安→60秒・8Mbpsで約60MB、90秒でも約90MBと4GB上限に余裕
- 音声はAAC 128kbps/48kHzに統一すると互換性が高まり、再エンコードによる画質劣化を防げます
項目 | 推奨値 |
---|---|
解像度 | 1080×1920px(縦長9:16) |
フレームレート | 24〜30fps(上限60fps) |
ビットレート | 8〜12Mbps(VBR) |
4K素材をそのまま投稿する場合はWi-Fi速度30Mbps以上を確保し、投稿失敗の再試行回数を減らしましょう。
著作権楽曲と商用コンテンツ申請手順
リールはBGMの有無が視聴完了率に大きく影響しますが、市販楽曲を無断使用すると公開停止やマネタイズ制限の対象になります。商用アカウントは必ずライセンス済み音源かMetaのSound Collectionを利用しましょう。
- Sound Collection→Creator Studioまたはモバイルアプリで「音楽」タブ→キーワード検索→ダウンロード→編集ソフトへインポート
- 外部ライセンス楽曲→購入レシートやライセンス文書をPDF化→投稿時メタデータにMusic Licensing Documentを添付
- ブランド案件動画→Brand Collabs Managerで「Branded Content」トグルをON→企業パートナーをタグ付け
- 商用利用申請→Creator Studio→「収益化」→「Rights Manager登録」→オリジナル音源のCIDを提出
シナリオ | 使用可能BGM | 申請・設定 |
---|---|---|
個人クリエイター | Sound Collection/著作権フリー | 申請不要 |
企業PR動画 | ライセンス取得曲 | Rights Managerで登録 |
コラボ案件 | 広告主提供音源 | Branded ContentをON |
TikTokで許可された音源でもFacebookではNGになるケースがあります。必ずMeta公式Sound Collectionでの再検索を行ってください。
企業アカウントの公開範囲と年齢制限
企業アカウントはデフォルトで「公開」設定ですが、薬機法や酒類など年齢制限が必要な業種では、リール投稿時に年齢フィルターと国別制限を設定する義務があります。設定ミスでターゲットが視聴不可になると広告効果が大幅に下がるため、投稿前にダブルチェックしましょう。
- 公開範囲→投稿画面右下の地球アイコン→「公開/フォロワーのみ/カスタム」から選択
- 年齢制限→プロ用ツール→ページ設定→一般→年齢制限で「18歳以上」を選択
- 国別制限→同画面で「許可国/拒否国」を入力し、薬事法規制国を除外
- 複数管理者がいる場合→ページロールで編集権限を投稿担当者のみに限定し、誤設定を防止
設定 | 場所 | 推奨値 |
---|---|---|
公開範囲 | 投稿画面 | 基本「公開」 |
年齢制限 | ページ設定→一般 | 業種に応じ18+ |
国別制限 | ページ設定→一般 | 法規制国を除外 |
海外向けキャンペーンは「公開範囲:公開+字幕追加」でリーチ最大化し、国内法規制動画のみ年齢制限と国別制限を併用すると運用コストを抑えられます。
デバイス別トラブルシュート手順
リール投稿に失敗したとき、原因を端末ごとに切り分けると解決までの時間を大幅に短縮できます。おすすめの順序は①モバイルアプリ→②PCブラウザ→③ネットワーク設定の3段階です。まずスマートフォン側のキャッシュ破損や権限不足を疑い、ストレージの空き容量やアプリのバージョンをチェックします。
PC経由で投稿している場合は、クリエイタースタジオ(Meta Business Suite)を利用するため、ブラウザ拡張機能やポップアップブロックが干渉していないかを検証しましょう。どちらでも進捗が0%のまま止まる場合はDNSルックアップやMeta側サーバ障害を疑い、通信ルートの再構築や時間帯を変えてアップロードする手順が効果的です。
以下では、よくある症状を再現画面つきで解説しながら、初心者でも実行できる詳しい操作手順とチェックポイントをまとめました。
モバイルアプリでリールがアップロード途中停止
スマホからの投稿で最も多いのが「70〜90%付近まで進んだあと“アップロードに失敗しました”と表示される」ケースです。これは端末ストレージが不足して一時ファイルを書き出せない、またはアプリキャッシュの破損で通信タイムアウトが発生しているのが主因です。まずiOSなら〈設定→一般→iPhoneストレージ〉、Androidなら〈設定→ストレージ〉で空き容量を確認し、2 GB以上を確保してください。次にアプリキャッシュを削除します。
Androidでは〈設定→アプリ→Facebook→ストレージ→キャッシュ削除〉、iOSではアプリの再インストールがキャッシュ削除を兼ねるため〈Appを取り除く〉を実行し、再ダウンロード後に再ログインします。
- 再インストール前にAuthenticatorアプリの時刻同期を行い、二段階認証コードがずれないよう調整
- Wi-Fiが2.4 GHz帯だとアップロード速度が安定しない場合があるため、5 GHz帯に切り替え
- 動画を書き出す際は60 fps・HDRではなく30 fps・SDR/8 Mbpsに落とすと失敗率が減少
- スマホを省電力モードにしているとバックグラウンド通信が停止→設定をオフにして再試行
Android 14の「メディアアクセス権」はファイル単位の承認制です。アップロード画面で“この動画へのアクセスを許可”のダイアログが出たら、必ず〈常に許可〉を選択しましょう。
チェック項目 | 推奨値・対処 |
---|---|
空き容量 | 2 GB以上確保→不要アプリやキャッシュを削除 |
アプリバージョン | 最新か確認→App Store/Google Playで更新 |
ネット接続 | 5 GHz Wi-Fiまたは4G/5G、上り10 Mbps以上 |
長尺動画でもアップロード成功率を上げるコツとして、動画を三分割して順次アップロード後、リール編集画面で自動結合すれば一度に大容量を送信せずに済みます。
PCブラウザからクリエイタースタジオ投稿エラー
クリエイタースタジオ(現Meta Business Suite)のWeb版は便利ですが、ブラウザ拡張機能やCookie上限超過で「アップロード中にエラーが発生しました(Error 500)」という英語メッセージが表示されることがあります。
まずシークレットウィンドウを開き、拡張機能が無効化された状態で同じファイルをアップロードしてみましょう。正常に投稿できれば、広告ブロッカーやユーザーCSS拡張が原因です。次にブラウザのCookieサイズを確認し、300個を超えている場合は古いセッションを削除します。
- Chrome → 設定→プライバシーとセキュリティ→Cookieと他のサイトデータ→すべてのデータを表示→facebook.com→削除
- Firefox → about:preferences#privacy→Cookieとサイトデータ→データを管理→facebook.com→削除
- ポップアップブロックが有効だとドラフト保存時の確認ウィンドウが開かない→サイト設定でfacebook.comを常に許可
- 動画ファイル名に日本語や記号(# % &)が含まれるとサーバ側で文字コード解釈に失敗→英数字とアンダースコアにリネーム
クリエイタースタジオはアップロード完了後に“公開予約”の二段階処理を行います。タブを閉じるとバックグラウンドキューがキャンセルされるため、必ず処理完了通知が出るまで待機してください。
原因 | 症状 | 対処 |
---|---|---|
広告ブロッカー | プログレスバーが0%のまま | 拡張OFFまたはホワイトリスト登録 |
Cookie上限 | Error 500/権限不足 | facebook.comのCookieを削除 |
ファイル名文字化け | サーバ応答なし | 半角英数字にリネーム |
さらに、EdgeのIEモードや企業向け互換モードを使っていると最新のGraphQLエンドポイントへ通信できないケースがあります。〈設定→既定のブラウザ〉で「IEモードサイト」を削除し、標準モードで再ログインすると改善します。
キャッシュ削除・DNS変更で進捗0%から進まない
アップロードバーが0%のまま全く動かない場合、クライアントとサーバ間でDNS解決やTLSハンドシェイクが失敗している可能性があります。特に企業ネットワークやプロバイダの独自DNSでは、facebook.com のサブドメイン(upload.fbcdn.net など)がブラックリストに入っていることがあり、その際はパブリックDNSへの切り替えが有効です。
- Windows → コントロールパネル→ネットワーク→アダプター→IPv4→DNSを
1.1.1.1
/1.0.0.1
に変更し、コマンドプロンプトでipconfig /flushdns - macOS → システム設定→Wi-Fi→詳細→DNS→「+」で
8.8.8.8
/8.8.4.4
を追加→適用 - モバイルデータではAPNプロファイル再読み込み後に機内モードON/OFFでキャリアDNSをリセット
- ブラウザキャッシュはChromeならCtrl + Shift + Delete、Safariなら「履歴を消去」で画像・ファイルだけ選択
DNS変更後は必ず https://upload.fbcdn.net/ にアクセスし、「It works!」と表示されるかテスト。表示されない場合はファイアウォールがブロックしています。
手順 | 効果・注意点 |
---|---|
DNS変更 | 名前解決失敗を回避。企業VPN使用時はVPN内DNSに戻ることがあるため、オフでテスト |
キャッシュ削除 | 旧セッションCookieリセット→TLS再ネゴシエーション |
時間帯変更 | 深夜〜早朝は回線負荷が低く、アップロード成功率が上昇 |
これでも改善しない場合は、Tracerouteでuploadサブドメインまでの経路を計測し、途中で * タイムアウトが連続する区間を特定→ネットワーク管理者に経路解除を依頼してください。
再発防止と運用ベストプラクティス
リール投稿の不具合を「その場しのぎ」で解決しても、同じトラブルが繰り返されればブランド価値や広告ROIに悪影響が出ます。そこで重要になるのが、投稿フロー全体を仕組み化し、ヒューマンエラーや環境依存のリスクを根本から低減することです。
具体的には①コンテンツカレンダーとファイル命名ルールで制作・管理プロセスを可視化し、誤仕様ファイルを事前に排除する、②アップロード前にテスト環境で通信状況や規定違反をチェックし、差し替え用の動画を常備する、③発生した不具合はログ付きでMetaサポートへ報告し、原因と対策をナレッジベースに反映する──という三段階サイクルを回すことが再発防止の鍵となります。以下のh3では各サイクルを円滑に回すための具体策を、テンプレートとツール例付きで解説します。
コンテンツカレンダーとファイル命名ルール
制作スケジュールとファイル管理を標準化すれば、「仕様違反ファイルの混入」「二重投稿」「担当者間の認識ズレ」といった人的ミスを大幅に削減できます。最も簡単な方法はGoogleスプレッドシートなどで「コンテンツカレンダー」を作成し、列に〈公開日〉〈プラットフォーム〉〈動画ID〉〈尺〉〈解像度〉〈ライセンス楽曲〉〈担当〉〈レビュー済み〉を設けることです。
ファイル命名は「YYYYMMDD_ブランド_企画名_尺s_v01.mp4」のように日付とコンテンツIDを含めると検索性が高まり、誤アップロードを防ぎます。
- カレンダーは週次で更新→SlackやTeamsと連携し、締切3日前に自動リマインド
- レビュー欄に「フォーマットOK/音源OK/権限OK」の3チェックボックスを追加し、すべてONにならない限り投稿不可に設定
- ファイル共有はGoogle Drive→〈動画ID〉フォルダ配下にv01・v02…とバージョン管理
- 投稿担当が変わっても命名規則を守れば検索→再投稿→差し替えが即時に行えます
項目 | 推奨ルール |
---|---|
日付 | YYYYMMDD(公開予定) |
動画ID | 3〜5桁の連番または企画コード |
尺・バージョン | 例:60s_v02 →60秒・第2稿 |
命名時に半角スペースや日本語を避けると、ブラウザ・OS間の文字化けを防げます。
事前アップロードテストと代替動画準備
本番投稿前に「テストアカウント」または「非公開リール」でアップロードを試行し、エラーコードや処理時間を記録しておくと、本番環境での失敗率を大幅に下げられます。
テストの際は通信速度が低下しやすいランチタイム帯や夜間帯も含め、複数時間帯で試すと回線負荷による影響も把握できます。また撮影日がタイトな案件では代替動画(解像度を1段階下げた軽量版やBGM差し替え版)を準備しておくと、アップロード失敗時でも投稿予定をずらさずに済みます。
- テストアカウントをBusiness Managerで作成→権限は投稿のみ付与し、誤公開リスクを低減
- 非公開設定→投稿画面で〈限定公開〉を選び、URL共有で品質チェック
- 代替動画は「_ALT」サフィックスで命名し、カレンダーにも紐付け→切り替え判断を迅速化
- アップロード成功ログ:日時・所要時間・回線種別・端末情報をスプレッドシートで自動記録
テスト項目 | チェック内容 | OK基準 |
---|---|---|
処理時間 | 60秒動画で完了まで◯分 | 5分以内 |
画質劣化 | エッジのにじみ・音ズレ | 視認・聴取で問題なし |
公開範囲 | 限定公開→URL共有先で再生可 | 再生可ならOK |
テスト投稿を削除せず放置するとアルゴリズム評価に影響する場合があるため、本番承認後に速やかにアーカイブしましょう。
Metaサポートへのバグ報告とログ管理
不具合を根本解決するためには、発生状況を正確にMetaサポートへ報告し、返答内容を運用マニュアルに反映するPDCAが欠かせません。まずエラー発生時に画面全体のスクリーンショットとブラウザ/端末情報を記録し、ブラウザならNetworkタブでHARファイルを保存、モバイルなら設定→ヘルプ→問題を報告→ログを添付で詳細トレースを送信します。
- サポートInbox→〈問題を報告〉で「Reels upload failed」を選択→再現手順・端末情報・ファイル名を記入
- チケットIDをスプレッドシートに登録→ステータス更新時にSlack通知を自動化し、チーム全体で共有
- Metaから暫定対策が提示→効果を検証→ナレッジベースに「対策済み」と日付を追記
- 同様バグの発生頻度を月次で集計し、再発率が高い場合はテンプレート化して一次対応時間を短縮
提出データ | フォーマット例 |
---|---|
スクリーンショット | 20250803_reels_upload_error.png |
HARログ | 20250803_upload_fbcdn.har |
再現手順 | TXT/「1.リール作成→2.投稿→3.99%停止」 |
サポートがバグを修正した後は、修正バージョンを運用チーム全員に周知し、古いアプリやブラウザを使っていないか月次で棚卸しすると再発リスクが激減します。
まとめ
Facebookリールが投稿できない原因は「動画仕様」「規定違反ブロック」「権限・容量不足」「システム・ネットワーク障害」の四系統に集約されます。公開前に仕様と権限をチェックし、アプリ更新やDNS切替で技術的要因を除去、問題が解決しない場合はMetaサポートへログを提出する流れが最短復旧ルートです。再発防止にはコンテンツカレンダーで動画要件を共有し、定期的に設定レビューを行うと効果的。運用効率も向上します。